ふるさとドクターネット広島

令和2年12月26日(土),広島大学医学生1~4年生及び自治医科大学生を対象に,広島大学霞キャンパス第1~3講義室に分かれて対面形式とオンライン形式のハイブリッドで地域医療冬セミナーを実施しました。
セミナーには広島大学医学部ふるさと枠1年生を中心とした医学生57名が参加し,地域医療をテーマにした先輩医師からの講演やグループワーク,広島大学医学部ふるさと枠出身医師と松本教授の対談を通じて学生同士の一体感を醸成するとともに地域医療への理解を深めました。

 

内容

10:30~12:30 講演

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科地域医療人材育成講座教授
岡山県哲西町診療所長 佐藤勝先生

【演題】 地域包括ケアとまちづくり ~へき地医療にはまっちゃった~

 

13:30~14:45

グループワーク

 

15:00~16:00 対談

庄原赤十字病院のふるさと枠出身医師と松本教授の対談

 

講演

岡山県新見市哲西町診療所所長であり,岡山大学大学院医歯薬学総合研究科地域医療人材育成講座教授である佐藤勝先生をお招きし,「地域包括ケアとまちづくり~へき地医療にはまっちゃった~」という演題でご講演いただきました。

医療だけでなく,まちづくりにも共同体全体と協力して実践されたご経験を基に熱くお話をしていただき,学生も聞き入っていました。
また,学生からは,「行政との連携やまちづくりなど地域医療そのものの話が聞けて良かった」,「目指すべき医師のロールモデルであると思った」等の感想が聞かれました。

 

佐藤先生による熱いご講演

 

グループワーク

講演後に「佐藤先生の講演を聞いて」「今後にどう生かすか」というテーマで,15班に分かれてグループワークを行いました。
また,現在,哲西町診療所で実習中であり,佐藤先生の講演に同行いただいた岡山大学初期臨床研修医である濱﨑先生,埼玉県上尾中央病院初期臨床研修医である岡田先生にもグループワークに参加していただきました。
どのグループも活発に話し合い,「医療だけでない,地域をより良くしたいという住民としての考えを持った上で地域医療に従事することが大切であるということ」,「行政制度など様々な知識を持った上で診療できたらより望ましい」等の意見が出ました。
佐藤先生や研修医お二方から学生時代の過ごし方や学生時代から地域医療に触れる機会があることの大切さ等をお聞きし,今後の学生生活について改めて考える機会となりました。

 

班に分かれてのグループワーク

 

対談

庄原赤十字病院からのリモートで広島大学医学部ふるさと枠出身の先輩である医師4名と松本教授との対談を視聴しました。各先生から簡単な自己紹介や庄原での医師生活についてお話しいただきました。
学生からの質問では,「いつ進路を決めたか」,「学生生活のうちに取り組むこと」等の質問があり,それぞれからご意見をいただきました。
学生からは,「卒業後の活躍や進路について知ることができた」,「キャリア設計や地域医療の現場での様子も学ぶことができた」等の感想がありました。

 

先輩医師と松本教授によるオンライン対談の様子

 

総括

最後に,広島大学地域医療システム学講座の講師石田亮子先生に総括の言葉をいただき,冬セミナーを終了しました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため,例年通りの合宿形式での開催は叶いませんでしたが,オンライン形式を活用した新たなセミナーとなりました。
また,オンライン夏セミナーは広島大学ふるさと枠1年生のみの参加でしたが,冬セミナーは1~4年生の参加となり,学年を超えてのグループワークにより交流を深められました。
なお,令和3年1月13日(水)広島大学地域医療システム学講座のふるさとセミナーにて,グループワーク成績上位班の表彰式を行いました。
対面形式とオンライン形式のハイブリッドでの実施は初の試みでしたが,佐藤先生及び同行いただいた研修医のお二方,庄原赤十字病院の広島大学ふるさと枠出身医師の多大なるご支援と参加者全員の協力により成功裡に終えることが出来ました。

 
ふるさとセミナーでの表彰式 

 

 


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