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平成26年12月26日(金)~27日(土),YMCAコンフォレスト湯来にて,将来,広島県の地域医療を担う広島大学医学部ふるさと枠(地域枠)等の医学生が1泊2日の合同合宿を行いました。このセミナーは,同じテーマのもと,グループワークを行うなど,学生同士の一体感醸成と地域医療に対するより深い理解を目的としています。
14:00 安佐市民病院 世良昭彦先生講演・グループワーク
16:30 学生企画(マシュマロチャレンジ)
18:00 セミナー1日目終了
8:45 地域医療支援センター 古川正愛医監のミニ講演
9:00 雄鹿原診療所 東條環樹所長講演・グループワーク
11:00 地域医療システム学講座 竹内啓祐教授・松本正俊准教授の総括
11:30 セミナー2日目終了
過去に起きた災害の説明や,災害の定義,災害初期の現場対応「CSCATTT」(指揮・統制,安全,情報伝達,評価,トリアージ,治療,搬送)について講義していただきました。その後,病院との連携・現場での役割分担など,災害現場で必要な対応について学生がグループワークを行いました。
グループワークでは,学生から様々な意見がでていました。
・多職種連携が必要
・職種によって,現場で服の色を分けてはどうか
・医師は救助でなく治療に専念出来るようにするべき
・情報をまとめる人が必要
・安全な場所を伝える必要がある
・二次災害について把握が必要
・病院が罹災していないかの確認をどうするか
・素早く繰り返し,トリアージを行うことが必要
・交通整理をしっかり行う など
学生からは,「救急医を目指すかもしれない自分にとって,よい勉強になった」「災害時の医療について考えたことはなかったため,よい機会となった」「テレビで流れる災害の裏での医療を知り,モチベーションを新たにできた」と前向きな感想が聞かれました。
パスタ,テープ,紐を使って,制限時間内に,できるだけ高いところにマシュマロを置くというゲームを行いました。
分かり易いスライドが好評でした。チームで意見を出し合って,試行錯誤。
医師になった時には個人の能力だけでなく「チーム」の力が大切になります。学生は,マシュマロチャレンジを通して,チームワークや「try&error」の重要性を再認識したようです。目標・製作時間・材料をチームで共有し,一人ひとりが自分の役割を認識し,目標のためにどう動くかを考えるよい機会となったようです。
学生からは「ゲームの中に医療のことが考えられていて感動した」「先輩のプレゼンは最高」といった感想が多く,来年度の企画も今から楽しみです。
広島県の医療状況について,県の面積が大きく,中山間地に集落が多い,県内に医学部が一つしかない,といった現状について説明しました。
地域の在宅看取り率を全国平均の4~5倍まで上げた東條先生。
看取りをしたおじいさんの死後処置を一緒に行なったお孫さん達が,東條先生へ送られたお礼のボイスメッセージを聞かせていただきました。「楽しくまじめに地域医療をする。」という先生の言葉とお孫さんからのメッセージは,学生の胸に響いたようです。
さらに,グループワークでは,患者・家族・医師それぞれの立場で,その気持ちになって,ロールプレイングを行いました。
東條先生の「医学部に入学すると視野が狭くなってしまう。ただ病院で勤務するならそれでもよいが,在宅医療ではそれは通用しない。」「医師以外の視点でも考えてみて欲しい。色々な業種が医療を支えている。そのことを知って欲しい。」というお話しが印象的でした。
学生は「将来像を見るようで,これからの広島をどんな思いでどうやって支えるか参考になった」「医師以外の視点で本気で考えることで,患者の不安を取り除けるようにしたい」と将来へのモチベーションが高まったようです。