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医師インタビュー(府中北市民病院:古川先生/JA吉田総合病院:松林先生/自治医科大学5年:弘法さん)(前半)

ひろしまで活躍する医師の、生の声をご紹介!医師インタビュー

地域に根ざした医師を育てる
自治医科大学での学びと出会い

府中北市民病院
内科 副院長
古川 正愛 先生

プロフィール

広島県出身

2001年
自治医科大学医学部卒業、医師免許取得
県立広島病院 初期臨床研修
2003年
JA吉田総合病院 内科
2006年
安芸太田町加計病院(現 安芸太田病院) 内科
2008年
県立広島病院 総合診療科
2011年
広島県地域医療支援センター
2017年
神石高原町立病院 内科
2020年
府中市民病院 内科
2025年より現職

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JA吉田総合病院
内科副部長
松林 秀明 先生

プロフィール

広島県出身

2019年
自治医科大学医学部卒業、医師免許取得
県立広島病院 初期臨床研修
2020年
広島市立安佐市民病院 総合診療科 内科専門医研修
2021年
JA吉田総合病院 内科 内科専門医研修
2023年
安芸太田病院 内科 勤務
2024年
広島市立北部医療センター安佐市民病院 総合診療科 勤務
2025年より現職

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自治医科大学医学部5年 弘法 桜奈 さん

プロフィール

広島県出身

2021年
自治医科大学医学部医学科入学

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医師を志し、自治医科大学への入学を希望した理由をお聞かせください。

古川先生:高校で進路を考え始めたとき、自分が都会で働いているイメージができなくて「田舎でできる仕事は何だろう」と思ったのが出発点でした。教師や農家などいくつか候補がある中で、医者に挑戦するのがおもしろそうかなと考えました。自治医大なら卒業後に地元に戻る道筋が見えていたので、広島を離れるつもりがなかった自分の思いとも一致していましたしね。

弘法さん:私も高校時代です。偶然、高校の図書館で自治医大卒業生・中村伸一先生の著書『寄りそ医』と出会ったのがきっかけでした。患者さんと医師が互いに支え合っているような距離感に惹かれて地域医療の魅力を強く感じ、「私も自治医大で学びたい」と思うようになりました。

松林先生:正直なところ私は、入学前から地域医療に特別な思い入れがあったわけではありません。偶然自治医大の存在を知り、受験してみようと決め、頑張ったら合格できた、というのが実際の経緯です。

大学生活で印象に残っているのはどのようなことですか?

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古川先生:入ってすぐに感じたことですが、周りがみんな地域医療を志して入学しているせいか、出身地は全国47都道府県バラバラでありながら、すんなり通じ合えた感じがありました。将来はそれぞれの地元に帰るという共通点があるのも大きかったと思います。

弘法さん:確かにそうですね。それに全員が同じ寮で生活しているので、思っていた以上にすぐ仲良くなれるんです。

松林先生:私が強く感じたのは「面白い人が多い」ということです。医学部といえば似たような人の集まりかと思いきや、各県から個性豊かな仲間が集まっていて、一緒に過ごしていると毎日いろんな話を聞けて、本当に刺激的で楽しかったです。基本的に全寮制で、卒業まで寮に残る学生が多いので濃密です。

古川先生:部活動も全体的に本格的で、かなり熱心ですよね。体育館は寮から歩いて3分くらいなので、これ以上ないくらい恵まれた環境です。僕は水泳部と合唱部に入っていましたが、プールは50メートル・深さ1.8メートルくらいのしっかりした施設があったので、思い切り練習できました。

弘法さん:私は柔道部に入っていて、6年の大会まで続ける予定です。練習試合で他大学の医学部の方が来られたときに私たちの練習を見て「こんなにやってるんですか!?」と驚かれたことがあります。

松林先生:私は文化系のジャズ研でずっとピアノを弾いていました。将来は何になるんだろうと思うくらい練習に打ち込んでいた時期もあります。

勉強などの面ではいかがですか?

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古川先生:5年次に2週間行う地域医療臨床実習も印象に残っていますね。今は出身の都道府県に行くことになっていますが、当時はランダムに振り分けられていて、私は熊本県南部の町に行き、訪問診療や巡回診療にも同行させてもらいました。初めて地域医療の現場を体験し、発見や驚きに満ちていたことを今でも鮮明に覚えています。

弘法さん:毎年1〜4年生を対象に広島県内の中山間地域の病院や診療所で行われる1泊2日の地域医療夏セミナー※も、印象に残っています。大学病院での実習だけでは分からなかったリアルな働き方を見られて「将来はこういう現場で働くんだ」と具体的にイメージできるようになりました。診療所では専門外の診療や検査にも対応することが求められるので、どの実習にも一層真剣に向き合うようになったと思います。

松林先生:先ほども触れましたが、私は勉強よりも部活動に夢中になっていた時期がありました。しかし、4年生から始まる病棟実習に参加したとき「自分は医者になるんだ」という実感が湧き、そこで初めて「しっかり勉強しよう」と気持ちが切り替わったように思います。

自治医大で学んで良かったのはどのような点ですか?

弘法さん:医師を目指すきっかけになった中村真一先生の授業を受けられたことは、本当に嬉しかったです。そうした経験や日々の学び、実習・研修を通じて「地域医療をやりたい」という気持ちが年々強くなっています。将来に向けて、しっかりと力をつけていきたいです。


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古川先生:学生の頃から継続的に地域医療に触れることができたので、卒業後すぐに地域の病院に赴任するということに全く抵抗がありませんでした。段階的に地域に入っていけた経験は大きかったと思います。

松林先生:学生時代にいろんな仲間と関わったことで、困難や多少の理不尽さにも動じなくなったように思います。地域は都市部に比べると人間関係が濃厚だと思いますが、個性豊かなメンバーとの寮生活で培った経験が生きています。


医師の立場から、医学生のうちに経験して欲しいことはありますか?

古川先生:勉強に関しては、自治医大では大学のサポートも手厚いですし、国家試験対策もしっかりありますから、特別に「これをやっておいた方がいい」というものはありません。私の学生時代は部活ばかりで、あまり旅行もしていませんでした。今になってみると、もっと時間を使って旅行をしておけば良かったと感じます。医療の世界はとても狭く、医師になってからは長期の休みをとるのも難しくなります。だからこそ、学生のうちに外の世界に触れる経験を大切にしてほしいと思います。


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松林先生:同感ですね。学生のうちはしっかり遊んで、いろんな人と出会い、いろんな世界を経験しておくといいと思います。医者になってからは、患者さん以外では医療関係者とばかり接する日々になりますので、学生時代に他大学の人やまったく違う価値観を持つ人と関わっておくことは、とても大切です。知識だけを語る医師よりも、多様な立場や背景を理解して柔軟に声をかけられる医師の方が、患者さんにとっても安心できる存在になれるのではないでしょうか。そうした人間としての幅の広がりこそが、患者さんに向き合う力につながるように思います。


※地域医療夏セミナーについてはこちらをご覧ください。


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