第54回なんでも症例検討会
開催日時
2019年12月21日(土)
開催場所
広島市民病院
主催
なんでも症例検討会
代表: 吉田 雄介 先生(広島大学病院 リウマチ・膠原病科)
参加者
合計:21名(初期研修医:5名,後期研修医:5名,卒後6~9年目の医師:3名,卒後10年目以上の医師:8名)
実施内容
第54回なんでも症例検討会を,12月21日(土)に広島市民病院で開催しました。
いつも通り,症例検討2例とレクチャーの形式で行いました。
症例の一例目はJR広島病院から,もう一例は広島大学病院から提示していただきました。
1症例目は,30代男性で慢性下痢,多関節痛で発症した腸管ベーチェットの症例でした。慢性下痢で一度,潰瘍性大腸炎と診断されていますが,再発性口内炎の病歴,痤瘡・有痛性の紅斑があり,回盲部病変が強かったことからも,ベーチェット病として矛盾ないプレゼンテーションでした。
2症例目は,もともと胸腺腫合併重症筋無力症を持った30代女性で,再発性の湿性咳嗽・喀痰,咳喘息の合併から,びまん性汎細気管支炎(DPB)と診断された症例でした。画像上,小葉中心性陰影で,左副鼻腔炎を合併している点で鑑別に上がりますね。やはり,胸腺腫のある方では,Good症候群を背景としたDPBに注意が必要です。
最後に,レクチャーはゲスト講師として,諏訪中央病院の佐藤泰吾先生をお招きし,「診断の2軸」のタイトルでお話をいただきました。
高齢者と若年者の眼瞼下垂の例を,実際にどのような思考過程で診断アプローチしていくか,具体的でとてもわかりやすかったですね。普段何気なく,時間軸と空間軸を考えながら診断を詰めていたような気がしますが,丁寧なレクチャーのおかげで頭の整理ができましたね。また,佐藤先生の患者さんに対する真摯な姿勢や洞察力が垣間みえて,非常に感慨深いものでした。
主催者からの声
なんでも症例検討会は,奇数月の第3土曜日を中心に,広島県内の総合診療・救急関連の医師が集まり開催しています。
参加者は幅広く,学生から研修医,指導医,開業医まで多岐にわたります。事前の登録や費用などは一切不要です。
参加者の声
- 多くの鑑別を考える良い機会になった。患者への問診や診察の方法を改めて考える良い機会になった。(初期研修医)
- 専門的な話もあって,大変勉強になった。(初期研修医)
- 難しかったですが,とても勉強になりました。日々もっと頑張ろうと思います。(後期研修医)
- 他領域の話を聞いて,自分の分野とつなげることは楽しいです。時間軸のお話,とても参考になりました。(後期研修医)
- 素晴らしいレクチャーでした。時間軸・空間軸の大切さがわかりました。(10年目以上の医師)
参加者へのメッセージ
若手からベテランまで様々な場所で仕事をしているメンバーで,毎回少しでもレベルアップできることを目標に開催しています。
意欲のある方は,是非気軽に参加してみてください。
次回開催に向けて
次回の第55回は,2020年3月14日土曜日の15時半から,広島市民病院での開催を予定しています。
詳しい予定などについては,Facebookなどでも情報を流していく予定です。
関連情報
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