第2回 弥山に学ぶ会
開催日時
平成30(2018)年12月1日(土) 13:00~18:00
開催場所
JA広島総合病院 管理棟 3階 大会議室
主催
弥山に学ぶ会
代表: 溝岡 雅文 先生(JA広島総合病院 総合診療科)
参加者
29名(初期研修医:13名,後期研修医:1名,その他医師:5名,薬剤師・薬学生:10名)
内容・主催者からの声
倉敷中央病院 救命救急センター長・総合診療科主任部長の福岡敏雄先生をお招きし,ワークショップ(以下WS)を開催した。
WSは次の3つのセッション((1)EBMとは, (2)臨床現場のシナリオから課題を拾い上げる,(3)救急外来での診断演習)の順で進められた。
「(1)EBMとは」では,テキストのシナリオをグループで話し合うとEBMの5つのステップが学べるようになっていた。シナリオから疑問を拾い上げ,疑問の作り方,検査や治療をする目的,EBMの4要素(根拠,資源,価値観,経験・技術)とポイント,治療の効果のポイントなどの議論がおこなわれた。
「(2)臨床現場のシナリオから課題を拾い上げる」では,各グループでシナリオを選び,文献検索して家族や患者にどう説明するかというテーマでグループワークが行われた。取り上げられたテーマは,「熱性けいれんの子の未来」,「統合失調症患者の薬中断希望」,「心房細動の患者の抗凝固療法」であった。Google班,UpToDate班,PubMed班に分かれてGoogle翻訳などを駆使して情報収集した。必要な患者情報(年齢,既往歴など)や,どの程度のリスク(死亡率,合併症率の具体的な数字)があるのか,などが調査され,情報源の特徴や情報収集のコツなどが伝授された。
最後のセッション「(3)救急外来での診断演習」は,みなさんが苦手な感度・特異度・尤度比・事前事後確率を自分で計算しながら行った。鑑別診断を考えるときには,システム(臓器)と病因(VINDICATE)の2つの要因のマトリックスを思い描いて,項目ごとに鑑別を多数あげていく方法が示された。
参加者の声
- 5時間という長丁場でしたが,あっという間で楽しく勉強できました。
- 疑問を整理し,検索する方法を学びました。英語の壁を体感したのでもう少し勉強します。
- 患者さんに説明するときに,どんな情報が必要なのかということを認識しました。今までは指導医の話の受売りだったので,しっかりと二次資料やガイドラインを調べてリスクと効果の程度と意義を確認したいと思います。
- 学生時代に勉強できなかったことが学べました。Key wordの選択や,文献検索の方法などを臨床のシナリオから実践できたので良かったです。このWSだけではEBMがなにかまではわからなかったので,今後の課題としておきます。ありがとうございました。
参加者へのメッセージ
今回ワークショップに参加したことで,EBMの基本的スキルを学ぶことができたので,今後は日常の忙しいなかで上手に学んだことを実践して下さい。
次回開催に向けて
次回は2019年1月26日(土)に第3回弥山に学ぶ会は,東京北医療センターの南郷栄秀先生を招いてワークショップを開催予定です。 下記のURLもしくはQRコードから申込み下さい。
https://goo.gl/forms/9HVeVghOq1vuilfp2
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