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「第21回藝州北部ヘルスケアネットワーク(Ge-Net)」が開催されました!

開催日時

平成29(2017)年12月16日(土) 14:00~16:30

 

開催場所

メルパルク広島(広島市中区基町6-36)

 

主催

藝州北部ヘルスケアネットワーク

代表: 土手 慶五 先生 (広島市立安佐市民病院 副院長)

 

参加者

86名(初期研修医:16名,後期研修医:5名,その他医師:46名,医学生:3名,その他の職種:16名)

 

 

実施内容

広島市立安佐市民病院 初期臨床研修医 倉石 敦史 先生による症例発表,検討会

  「実は後で分かった!!-関節痛で発症した一例-」

 

広島市立安佐市民病院 副院長 土手 慶五 先生による講演

  演題「医療と介護の一体建て替え」

 

自治医科大学 学長 永井 良三 先生による特別講演

  演題「日本の医療提供体制と地域医療」

 

主催者からの声

多くの先生方,特に研修医から指導医,そして管理者の先生方にご参加いただきました。またコメディカルの皆様にも多く聴講いただき、たくさんの反響をいただきました。

安佐市民病院研修医倉石先生の発表では,最終診断に難渋しながらも救命しえたレジオネラ肺炎の一例を報告いただき,安佐市民病院副院長の土手先生からは,多様性を極める高齢総合診療に対し,いかに医療-看護-介護が連携を深めてゆくべきかという問題について講演いただきました。そして,自治医科大学永井学長からは,広島の人口動態,医療提供体制,人工知能(AI)の導入への期待,そして専門医配置のありかたを分かりやすく講義いただきました。いずれのご発表に対してもフロアから闊達な意見・質問があり,本当に充実したGe-Netでした。

 

参加者の声

多くの反響があり,一部となってしまいましたが,下記に皆様からの声を掲載させていただきました。

 

1.症例検討会 「後でわかった!!関節痛で発症した1例」

60代男性の市中肺炎において初診時の尿中レジオネラ抗原は陰性で,当初,分からなかった肺炎の原因が,治療経過からレジオネラ肺炎を特定した報告でした。まるで推理小説のように多くの鑑別疾患から正確な診断を絞り込んでゆく状況が発表され,大変勉強になりました。倉石先生の発表は,とても同級生とは思えないくらいすばらしく,大変,刺激となりました。

 

2.講演「医療と介護の一体建て替え」 

後期高齢者が増加するなかで,心血管疾患による死亡者数は減少傾向にある一方で,肺炎や脳卒中後遺症など単一疾患に限定されない全人的医療に対応できる医療が安佐市民病院の周辺地域においても必要とされる時代となっていることをあらためて認識しました。また医療-看護-介護のシームレスな連携が求められる時期に差し掛かっていることを土手先生の講演から実感できました。医療をとりまく状況が劇的に変化するなかで,我々は医療に従事していることを改めて認識しました。一方で土手先生の講演はユーモアが局所にちりばめられ,困難な内容を大変楽しく聴講することができました。

 

3.特別講演「日本の医療提供体制と地域医療」

広島という地域を内側からしか見つめることのできなかった自分ですが,永井先生の講演を拝聴させていただき,広島を外側から俯瞰するよい機会をいただいたような気がしました。

まず広島を含めた県ごとの人口動態のなかで,特に若年女性が広島県外に移られていることが示されました。よく考えると今後,広島県の出生率低下につながり,ひいては広島の将来を担う若い活力が低下してしまうのではないかという不安を感じました。女性の方々に住みやすい環境づくりが必要なのだと改めて考えさせられました。

次に医療の規定因子としての経済状況に触れられました。日本は人口1,000人あたり13.3床,医師は2.3人と算出され,諸外国と比較し,ベッド数が多いことが特徴的で,案外,欧米に比べても恵まれているのだと初めて知りました。米国は市場原理が医師数の規定因子であり,保険制度も国民皆保険の本邦と根本的に異なるのだという点を強調されていました。その点において本邦の医療が米国と同様の状況になりにくいことを大変分かりやすく説明いただきました。個人的には皆が医療を受けられる本邦の制度も良い部分も多いのではないかと感じました。

最後に,地域医療におけるAIの導入について講演いただきました。本当に興味深いと思われましたが,一方で,我々医療者としては,AIは脅威となってしまう可能性はあります。しかしながら,AIを通じて鑑別診断の精度が向上した場合,特に専門医でなくても早期の診断にたどり着ける可能性があります。もしかすると,AIを導入したほうが診断能力は高まり,患者さんによりよい治療が提供できるのではないかとも感じました。永井学長の講演から,多くの困難を極める本邦の医療体制に対して,今後どのように対処していくべきかという問いかけにヒントを我々に提示していただけたのではないかと思われます。AIと地域医療との関連については本当に興味深く,今後機会があれば,是非,もっともっと詳しく拝聴させていただきたいです!! 

 

参加者へのメッセージ

今後も地域医療を担っておられる先生方,また若手の研修医,そしてコメディカルの皆様に幅広くご参加いただき,お互いに闊達な意見交換できれば幸いに存じます。

 

次回開催に向けて

今後も地域での実臨床に有用な勉強会を幅広く講師を招いて行っていきたいと思います。ひきつづきベテラン医師から若手まで多数のご参加をよろしくお願い申し上げます。

また,こうしてほしい,こうした内容の講演が聴きたいなどのご意見・ご要望がありましたら,ぜひともどしどしお寄せくださいますよう,よろしくお願い申し上げます。

 


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