第41回広島リハビリテーション研究会(平成28年12月26日)
開催場所
広島大学病院 広仁会館
参加者
合計:約86名(初期研修医:10名,その他医師:2名,医学生10名,その他職種64名)
実施内容
最新のてんかん治療~発作への対応から外科手術まで~
広島大学病院 脳神経外科 診療准教授 飯田 幸治 先生
姿勢と気道と嚥下
広島県立病院 小児感覚器科 主任部長 益田 慎 先生
主催者からの声
脳の慢性疾患でけいれんや意識消失などの発作を繰り返す「てんかん」の患者さんは,国内に約100万人いるといわれています。しかし,どんな病気なのか一 般的には正しく理解されていないのが実情です。広島大学病院は2015年11月20日,広島県知事から,「てんかん診療拠点機関」に指定され,各診療科や検査部・診療支援部・看護部・薬剤部・ソーシャルワーカーなどの診療部門が協力して治療にあたっています。
てんかんによる不必要な緊張や不適切な弛緩は姿勢の崩れを招きやすく,加えて抗てんかん薬で姿勢を制御するための筋肉に力が入らなくなることもあります。重度てんかんの子どもがより安全に過ごすためには何が必要なのかお話します。この講演会を通じて若手医師の皆さんには包括的な診療にも興味を持っていただけたらと思っています。
参加者の声
・てんかん治療のチームアプローチを勉強することができた。
・長時間ビデオ脳波記録という発作の状態をみる入院検査等の診断についてや、外科治療についても知ることが出来た。
参加者へのメッセージ
てんかんセンターでは,各診療科・検査部門などが集まって定期的にカンファレンスを行っています。様々な視点から検討を行い,診断や治療方針を決定します。若手医師の皆さんには,日常で困っている患者さんに対する包括的な診療に興味を持っていただけたらと思っています。
次回開催に向けて
今後も社会的問題として高齢化,介護,難病等,本研究会を通じて最新の情報を若手医師に情報提供していく予定です。
第43回広島リハビリテーション研究会(平成29年3月16日)
開催場所
広島大学病院 広仁会館
参加者
合計:125名(初期研修医:10名,その他医師:7名,その他職種108名)
実施内容
認知症ケア・ニューカルチャー時代の認知症治療を考える
石川県立高松病院 院長 北村 立 先生
認知症のリハビリテーション
独立行政法人国立病院機構徳島病院 整形外科・リハ科外科系診療部長
石川県立高松病院 主幹 作業療法士 村井 千賀 先生
主催者からの声
高齢化社会の到来に伴って認知症が急増している。大学病院は地域医療機関・介護施設・行政などと連携システムを構築していかなければならない認知症のリハビリテーションは,実際に生活する場面を念頭に置きつつ,有する認知機能等の能力をしっかりと見極め,これを最大限に活かしながら,ADL(食事,排泄等)やIADL(掃除,趣味活動,社会参加等)の日常の生活を自立していくことが大切である。今回の研修会を通じて,認知症への理解を深め医療と介護の連携をより深めることができた。
参加者の声
認知症の人たちの個性や気持ち,その人らしさを維持し,引き出すことが重要であることが理解できた。容態の変化に応じて医師は認知症の何を治療すべきなのか考えることが出来た。
参加者へのメッセージ
認知症のリハビリテーションは,実際に生活する場面を念頭に置きつつ実施されなければいけない。広島県に住む認知症高齢者が安心して生活できる場を提供できるよう今後も働きかけていきたい。
次回開催に向けて
地域医療機関・介護施設・行政などと連携システムを構築していくためにも,今後の開催も検討していきたい。
第53回広島義肢装具研究会(平成29年3月30日)
開催場所
広島大学病院 広仁会館
参加者
合計:82名(初期研修医10名,後期研修医1名,その他医師12名,医学生4名,その他職種55名)
実施内容
ロボットスーツHAL®の運動制御を意識と情動から考える
広島大学大学院医歯薬保健学研究院 理学療法学専攻 運動器機能医科学教授 浦川 将 先生
ロボットスーツHAL®医療用下肢タイプを用いた医療保険適用「歩行運動処置」の要諦と治療効果
独立行政法人国立病院機構徳島病院 整形外科・リハ科外科系診療部長
総合リハセンター長 ロボットリハセンター長 高田 信二郎 先生
主催者からの声
ロボットスーツHAL®は,装着者の生体信号を読み取り,動かそうという思いに合わせて下肢の動きをアシストしてくれる装置であり,近年,脊髄損傷や脳血管障害後の後遺障害を有する患者がロボットスーツHAL®を利用することで,機能回復効果が期待されている。平成28年4月,ロボットスーツHAL®医療用下肢タイプ(HAL)を用いた歩行訓練が「歩行運動処置」として保険収載され,今後リハビリテーションの現場で使用されることになる。本研究会を通じて最新の情報を若手医師に情報提供しました。
この講演会を通じて,若手医師の皆さんには新しいロボットリハビリテーションにも興味を持っていただけたらと思っています。
参加者の声
ロボットリハビリテーションの仕組みや,筋萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの神経筋疾患患者にロボットリハビリテーションを使用して動きを助けつつ歩行運動を繰り返すことで,歩行機能を改善することができるのは素晴らしいと思う。
次回開催に向けて
今後も本研究会を通じて最新の情報を若手医師に情報提供していく予定です。
主催
広島リハビリテーション研究会
代表:木村 浩彰 先生(広島大学病院 リハビリテーション科)
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