開催日時
平成28(2016)年1月16日(土) 14:00~19:00
開催場所
広島大学病院 たんぽぽ保育園2階カンファレンスルーム
主催
感染症セミナー広島
代表: 溝岡雅文先生(広島大学病院 総合内科総合診療科)
参加者
28人
(初期研修医10人,後期研修医2人,指導医3人,医学生1人,薬剤師10人,薬学生2人)
実施内容の詳細
【 講師 】
南郷 栄秀先生(東京北医療センター総合診療科)
【 チューター 】(敬称略)
佐々木順一(広島国際大学),桑原秀徳(瀬野川病院),遠藤功二(県立広島病院),吉田雄介(広島大学病院),松原知康(広島大学病院),冨田隆志(広島大学病院),溝岡雅文
プログラム
14:00~17:30 システマティック・レビューの吟味
Corticosteroid Therapy for Patients Hospitalized With Community-Acquired Pneumonia. Systematic review and meta-analysis.
Ann Intern Med。 2015;163:519-528.
17:45~19:00 マルチ・モビディティの患者における診療ガイドラインの活用法
主催者からの声
今回3回目のEBMワークショップであるが,今までのなかで一番若手医師の参加も多く,討議も白熱していた。
各グループの構成は,職種や経験年数が偏らないように,ベテラン指導医・薬剤師,若手の医師・薬剤師,学生が均等に分けており,アンケートの中でも多様な意見,考えが聞けて良かったとの声を多数頂いた。
前半の論文の吟味では,同じ論文を読んでも提示されたシナリオの市中肺炎患者にステロイドを投与するか,どうかは真っ二つに分かれる結果となった。診療の現場,医師の経験,患者の考えや状態など要因に臨床判断が影響されるということを参加者の方は認識できたようである。
後半は,診療ガイドラインの推奨を守ることがポリファーマシーを導く原因となり,ガイドラインの順守が最善の医療ではなく,返って有害となることが講義された。グループごとで提示されたポリファーマシーの患者の処方に対して,熱い議論が交わされた。
参加者の声
- 論文吟味のワークショップがケースも含めてディスカッションが盛り上がって非常に良かったです。
- 論文の吟味を複数で行うのは初めてでしたが,その方が効率が良かった。また一人で吟味していたときとは,異なった見解があり,色々な意見があることを認識できた。
- ガイドラインのみをみると起こりがちな患者への多剤服用における再評価を複数の視点で学ぶことができた。
- ポリファーマシー:「3剤は散財,10剤は重罪である」といつも考えるようにします。
- 医師と一緒に薬を減らすことを話し合うと,すごくスムーズにことが運ぶと感じた。
参加者へのメッセージ
広島でEBMに関するワークショップは,開催されていません。職種や年齢を気にすることなくグループで討議することで,自分の考えを更に深めることが体験できるのは貴重な機会です。
今回は,指導者側の裾野を広げるために新人チューター4人の協力も得て,若手研修医の参加も多く得られました。 EBMの奥深さは1回のワークショップでは得ることは難しいですので,2回,3回と体験していただき,毎回新たな次のステージを経験していただければと思います。
次回開催に向けて
正月明けの仕事・勉強始めの会として定着してきているようですので,来年度も是非開催させていただきます。
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