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遊びは最高の学びである   広島大学 島津礼子

 「学問は最高の遊びである」これは、広島大学の前学長である、浅原利正先生がおっしゃった言葉です。
 ある学問を追究していくことは、領域内や領域間を駆け回ったり、イメージしたり、探究したりして宝物(科学的真理や根拠など)を見つけ出す行為であり、遊びと同様に挑戦や試行錯誤、達成感などに満ちています。
 翻って、「学問(=高等教育?)なんてまだ先」と思われがちな乳幼児期について考えてみますと、日本の保育においては子どもたちの遊びをとても大切にしています。これは、わが国の保育の特徴のひとつでもあり、対照的に米国などでは、乳幼児期を就学前の準備段階ととらえて重要視しています。
 子どもたちは、遊ぶことによって様々な経験をします。友だちと遊んでいる子どもは、仲間とのコミュニケーション、仲間関係の形成と調整、集団への所属意識、自分と友だちとの共通点や違いなどを経験しているかもしれません。
 一人で遊んでいる子どもも、遊んでいる対象や環境と向き合い、対話や探究を重ねているとも言えるでしょう。
 
 
 
 私が所属する幼児教育学研究室の恩師である森 楙(もり しげる)先生は、幼児にとって最高の遊び環境は「土と水と太陽と風」であり、これらのシンプルな諸要素から構成される構造性が低い遊び環境について述べておられます。
 構造性が低い遊び環境の中では、子どもたちは想像力、挑戦心、勇気や知恵を発揮し、考え探索し冒険をします。また、楽しくて没頭する経験や充実感ばかりでなく、思うようにいかない歯がゆさや仲間とのケンカなど、葛藤も経験します。
 このような遊びを通した経験や学びは、今後子どもたちが生きていく上で必要となる資質や能力と無関係ではありません。これまで、就学後の教育課程や入学試験などでは、児童・生徒の知識やスキルの獲得が重要視されてきました。
 しかし、世界的な学力観の変遷を背景として、徐々にわが国の学力観もその潮流のもとに変わりつつあります。ご承知のように、教育課程も新しい学力観に沿って編成されつつあり、大学入試センター試験も論理的思考力などを問う形式に変更されます。
 今後求められていく資質や能力の基礎となるのが、コミュニケーション力や他者との関係を調整する能力などであり、遊びの中にはこれらの要素が詰め込まれています。
 このような考えの元、本コラムのタイトル「遊びは最高の学びである」ということをお伝えしたいのです。
 
 
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