開催日時 平成27年3月19日(木)
開催場所 広島大学医学部 広仁会館
主催 広島リハビリテーション研究会 代表 木村浩彰(所属:広島大学病院 リハビリテーション科)
参加者 50名(医学生:2名,初期研修医:2名,若手医師等:8名,その他コメディカル38名)
実施内容の詳細
講師:東京湾岸リハビリテーション病院 院長 近藤 国嗣 先生
演題名:「脳卒中患者に対する下肢装具の実際」
脳卒中患者への下肢装具は、回復期においては麻痺が変化している中での歩行獲得に向けて、難易度を調整することにより、歩行獲得をより効率・効果的に行う。慢性期は麻痺や痙縮・拘縮の変化が少ないため、患者の希望を含めて効率的な歩行が得られる装具を選択する。一方、痙縮・拘縮や変形などで適合が困難な症例には不適合の原因を明らかにした上で、3点固定の原理に則って制動と、変形に応じた装具作製を行う必要がある。脳卒中患者に対する下肢装具の実際を示すとともに、どのような装具が患者や障害者の機能および満足度が高めることができるのかを中心に研究会を開催した。
主催者からの声
日本人が寝たきりになる原因はさまざまですが、その第1位は「脳血管疾患」である。できるだけ早期にリハビリを始め、早期離床を促すことが、脳梗塞の患者さんの機能回復を早める鍵となることが知られています。脳梗塞のリハビリテーションは、医師として、高齢化社会に向け非常に重要な領域であるが、リハビリテーション教育は十分行われていない。
今回のような研究会を定期的に開催することで、情報提供や指導を行う事ができるだけでなく、関連職種間の連携が強化され、リハビリテーション医療のさらなる拡充ができると考えている。
参加者の声
今回の研修会に対するアンケートの結果
・講演内容について
よく理解できた 50%
まあまあ理解できた 46%
あまり理解できなかった 4%
理解できなかった 0%
・満足度
大変満足 42%
だいたい満足 52%
やや不満 6%
不満 0%
参加者へのメッセージ
高齢化社会が進む中、広島県民が障害を負っても安心して生活できる医療の基盤を構成しなければいけない。リハビリテーション医療は多くの疾患に対して、疾患・障害そのものの治療から家庭・社会復帰への支援まで行なう診療科である。リハビリテーション医療は基本的にチーム医療なので、核となるリハビリテーション専門医が育成できなければ、質の高い医療を提供することが困難となる。研究会には若手医師やリハビリテーション関連職種が一同に集まって、専門職種の立場から議論し、情報交換を行なっている。本研究会を通じて若手医師に情報提供や指導を行い、関連職種との連携が深めていきたい。
次回開催に向けて
今年度は広島リハビリテーション研究会が主催して7回の研究会を開催することができた。リハビリテーション総論、心臓リハビリテーション、嚥下障害、義肢装具、スポーツ領域に関わる領域から15人の講師をお招きして教育をおこなうことができた。来年度も引き続き、リハビリテーションの最新情報を提供していく予定である。
関連情報
このページに対するアンケートにお答えください。