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排泄のおはなし(2)   津川 典子

 前回は、保育園の保育者の「排泄」に対する捉え方をお伝えしました。
 外から見ると地味で、取り立てて専門性がないように見える乳児の保育は、実は、その子どもにとって、人生の基盤になるとても大切なところです。
 そのような目に見えにくいところを大切にしている保育をしている保育園が、子どもにとって「良い保育園」なのではないでしょうか。
 
 
 さて、排泄の自立の基盤には信頼関係があることも前回お伝えしました。
 保育者は、信頼関係を作りながら、その子の「排泄のサイン」を探します。
 おしっこにいきたくなると、なんだかもぞもぞするとか、ぴょんぴょん跳ぶとか・・・色々なサインを子どもたちが発信します。担当者はそのサインが見えると、「おしっこ行く?」と声をかけます。
 でもなかなか「うん」と言ってくれない時もあります。そんな時は、「じゃあ、また行きたくなったら言ってね」と声をかけておきます。すぐに紙パンツを替えることになるだろうということを予測しながらも・・・。
 
 「排泄」の始まりは「子ども」です。
 「排泄サイン」という行動を子どもが発すること、そしてそれをおとながキャッチすることから、「排泄の自立」が始まるのですね。
 そして排泄自立の最初の頃、おしめの前をつかんだり、言葉で「おしっこ、出た」と言ったりしながら、おしっこがおしめの中に出たことを教えてくれることがあります。これは、なかなか良い調子で排泄の自立が進んでいる証拠です。「教えてくれてありがとう。じゃあ、きれいにしようか」と伝えてからきれいにしていれば、そのうち、おしっこが出る前に教えてくれるようになります。
 
 「排泄」は、おとなが「しつける」という、上から押し付けるものではなく、おとなと子どもが対等な人間関係の中でやりとりしながら行われるものなのだなあと、文章を書きながら改めて思いました。
 そして、おとなが求められるのは、「排泄自立の主体者は子ども」と捉えられる冷静さと、「その時」が来るのを待つ根気強さなのだ、とも思った次第です。
 
 
 
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