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市立三次中央病院
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県北から(医師3年目の立場にて)
市立三次中央病院 消化器内科医 畑野悠先生
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[市立三次中央病院] |
私自身の活動としては月曜から木曜の午前中に外来・腹部エコー・内視鏡、午後に穿刺処置・内視鏡的処置を行なっております。またその合間に内科の救急当番もしております。私自身は自治医科大出身のため現在は医局に所属せず活動しております。そのため自分が将来的に消化器内科を選択するかも分からない状態ですが、地域治療を行なっていく上でもかかせない消化器内科の勉強をさせていただいております。
毎週金曜日には甲奴診療所の代診をさせていただいております。甲奴診療所は現在自治医大の卒業生が2年ごとに交代をしている状態です。診療所勤めの自治医大卒業生には週1度ほど研修日を確保していただいております。私はそれの代診に行っている状態ですが、私自身にとってはその週に1度の診療所代診がとても勉強になります。内科・整形外科・小児科を中心としてありとあらゆる患者さんが来院されます。限られた機材の中で正しく診断し、患者さんの訴えを解消すること。また、大病院で診療しているだけでは分からない、患者さんの普段の生活サイクルなどを垣間見ることができ、この週に一度の診療所勤務は私自身にとって非常に貴重な体験です。診療所で疑問に思ったことを、私の市立三次中央病院に持ち帰れば質問する各専門医がいらっしゃるので、それも非常に勉強になります。
この県北でも勉強会が頻繁に行われております。三次は広島市街からは少し離れていますが勉強する場所としては私自身にとってこれ以上ないような場所だと思っております。
月に一度神石高原町立病院に日直にも行かせていただいております。そこでは休日は血液データ・レントゲン・CTなどは医師が行わなければなりません。それ自体は私自身にとって非常に勉強になるためよいのですが、やはり昨今の医療スタッフのマンパワー不足を感じます。余段ですが、医師の偏在と共にやはり医師不足は明らかであるように思われます。私が学生の時に1ヵ月実習させていただいたイギリスでは昼間の医師と当直の医師が分かれています。日本の医師みたいに朝から夜の当直までして、更に次の日の夜まで仕事し続けるということはないようです。イギリスではやや医師数が過剰になっていることもあるようですが、医師でも基本8時間労働というのは定着しているようです。昼間にゆっくりコーヒーを飲み17時にはきっかり医師を含めスタッフたちが帰っていました。県北の砦として止まることのないこの病院で働いていると、それが少し羨ましくなるのを日々感じます。開業医の先生・医局・地域枠の卒業生・自治医大卒業生がうまく回転し十分なマンパワーの医療を将来的に展開することができるようになればと切望する今日このごろです。
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