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軍艦ワークショップ in 呉大和ミュージアム

 開催日時

平成28 年9 月 3 日(土)14:00~18:30

 

開催場所

呉市海事歴史科学館 大和ミュージアム 4 階研修室

 

主催団体名

感染症セミナー広島

代表: 溝岡 雅文 先生(広島大学病院 総合内科・総合診療科)

 

参加者

38人(初期研修医:8人,後期研修医:3人,医師:6人,学生:4人,その他:17人)

 

内容 

システマティックレビューの吟味と結果の適用

 

講師

 南郷 栄秀 先生(東京北医療センター総合診療科)

14:00~14:30 ようこそ!EBM workshop へ!(桑原)
14:30~15:00 ミニレクチャー:システマティックレビューとは(田丸)
15:00~16:00 Step3 論文の批判的吟味,結果の評価
16:00~16:30 全体セッション1(各グループの発表)(佐々木)
16:30~17:00 Step4 患者への適用
17:00~17:30 全体セッション2(各グループの発表)(溝岡)
17:45~18:45 診療ガイドラインのためのGRADE システム(南郷)
19:00~ 懇親会

(敬称略)

課題論文

城戸秀倫,佐々木洋平,東純史,浦島充佳,影山茂
メタアナリシスによる高木兼寛の実験公開の再検証
慈恵医大誌2004;119:279-85

 

主催者からの声

今回は,大和ミュージアムの会議室での開催ということで,軍隊関連のメタ・アナリシスを探し,慈恵医大の学生が発表した論文を採用することになった。このメタ・アナリシスは,明治時代の日本帝国海軍軍医大監であった高木兼寛先生が,軍隊に蔓延する脚気の病因解明と予防・治療の研究として行った26の軍艦と陸上施設の前後比較研究をメタ・アナリシスの手法を用いて再検証した論文であった。実験としては,白米・和食を中心とした従来の軍隊食を,米を減らし西洋食を増やした改良食での脚気の発症割合を比較検討していた。

 

WSは,呉で建造された軍艦名の6チーム(扶桑,大和,赤城,最上,宮古,愛宕)に分かれて行った。PICO,システマティックレビューのレクチャー後に,各グループチューターのファシリテートのもとに,各グループで活発に議論が交わされた。

 

メタ・アナリシスの吟味では,発症割合は従来食が27%,改良食では14%と減少し,オッズ比は0.38(95%CI:0.28-0.52)と有意なリスクの減少を認めていた。実験が現代の無作為化研究ではないので,GRADE分類などに基づく各データ(研究)の吟味はできなかったが,脚気の原因であるビタミンB1が発見されていない100年以上の前の高木の検証を見直すことで,医療者としての基本的なスタイルの重要性を再認識していた。

 

論文のエビデンスを,眼の前のシナリオ患者への適応する検討したセッションでは,食事療法を考えることは大切であるが,シナリオの患者では「禁酒を勧める」,「患者が独身なので結婚相手を探して身を固めさせる」,「ビタミン剤を勧める」,「ラーメンではなくてチャーシュウメンを勧める」などの意見がでてきており,患者の環境や好みなども考慮した様々な意見がでてきた。 

 

※翌日開催の「お城ワークショップ in 福山」の開催報告は

 


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