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「あめ雨あめ」   富田雅子

  気が付けばもう6月。梅雨に入り憂鬱な日々もありますが、紫陽花が気持ちを和らげてくれる時期でもありますね。
 
 梅雨と言えば雨。幼稚園や保育園では雨の日は大変です。
 子どもたちは長靴にレインコート、雨傘をさして登園してくるためそれぞれの雨具の管理は一苦労です。
 最も大変なのは降園の時。新任の時の初めての雨の日、子どもも私もパニックだったことを今でも鮮明に覚えています。
 下駄箱に収まらない長靴を履いてきた子どもが、長靴を置いた場所を忘れて「長靴が無い」と言って大騒ぎをし、傘立てから傘を取ろうとするにも傘と傘とが交錯して「傘が取れない」といって泣く子がいる。
 レインコートを着ようにも上下反対だったり羽織っているだけだったりと「ちんどん屋さん」のような姿で降園させてしまい、園長先生から叱られるなど失敗だらけの一日でした。
 
 その後、次の雨の日に備えて、下駄箱に入らない長靴を履いてきた時の靴の置き場所を教え、傘は帯で括ってから傘立てに入れると交錯しないこと、レインコートは荷物を背負ったり肩にかけたりした後に着ることなど、ひとつひとつ子どもたちに教えていくことで子どもも私もパニックになることはなくなり、雨の日を楽しむことができるようになったのです。
 
 そんなある雨の日、朝からの雨が止み園庭には大きな水たまりが光っていました。ちょっぴりやんちゃなA子ちゃんが光る水たまりを発見。長靴を履いて水たまりに侵入したのです。
 はじめはそろ-りそろ-りと水が入らないようにゆっくりゆっくり歩いていたA子ちゃんですが、そのうち長靴の中に水が浸入してしまいクチュクチュ音をさせながら長靴の中の水の感触を楽しんでいるのです。
 周りにいたC子ちゃんやY君も直ぐに仲間入り。あっという間に多くの子どもたちがやってきて長靴もズボンも水浸しになって遊んでいました。
 「わー、どうしよう」「こんなに泥だらけになって園長先生に叱られるー」と思うや否や、子ども達の笑顔に誘われ私も思いきり泥水あそびに興じてしまっていたのでした。
 泥ってちょっぴり冷たくてヌルヌルしていてとっても気持ちがいいんです。裸足で泥をクチャクチャ踏むのも最高。汚れを気にせず大人も思い切り遊んでいると子どもはとびっきりの笑顔を見せてくれます。
 4月からずっと緊張していた新米先生は、初めてクラスの子どもたちと心がひとつになった気がしたのです。
 
 
 
 
 あっ、園長先生にはちょっとだけ叱られました。「子どもたちが風邪をひかないように気をつけて!」と。雨の日は大変だけど、ちょっぴりわくわくする楽しい日になったのでした。
 
 
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